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2004[ワタクシゴト]9月

[ストライキ] 2004/9/18
プロ野球が日本初のストライキを決行しました。
ストライキ(strike)とは、もともと水夫が待遇改善のために舟の帆を下ろして仕事を放棄したことが起源となっており、strikeには「(舟の)帆を下ろす」という意味があるため、仕事放棄のことを「ストライキ」というようになったのだそうです。
奇しくも、野球のストライク(strike)とストライキ(strike)は同じスペルです。
また、ストライキのことは昔「同盟罷業(どうめいひぎょう)」といったそうですが、日本初のストライキ(同盟罷業)は山梨県の雨宮製糸工場の女性労働者達が行ったものでした。1886年のことです。
118年も前に女性が先に行っているわけで、いつの世も、思い切りが良いのはいつも女性です。
プロ野球も土日だけとか言ってないで、毎日やっちゃえばいいと思います。
まあ、個人的にテレビ中継の延長が嫌いなだけなんですが。
[リネン] 2004/9/17
ホテルにあるベッドシーツなどの保管室を「リネン室」などと言いますが、リネンとは本来、麻の一種を指し、日本語では「亜麻(あま)」といいます。
リネンは汚れが落ちやすく丈夫で長持ちすることから、生活用品としてヨーロッパで用いられ、そのうち布製品全般を指す言葉となりました。
「亜麻色」というと、この麻の繊維の、明るい茶色を指します。
「亜麻色の髪の乙女」というときれいですが、「リネン色の髪の乙女」というとなんか不潔な感じがするのは気のせいでしょうか。
[堪忍袋] 2004/9/16
我慢の限界を超える事を「堪忍袋の緒が切れる」といいますが、「堪忍袋」を持っているのは七福神の布袋(ほてい)さんです。
布袋さんは、七福神のなかで、唯一実在の人物がモデルとなっています。
10世紀の中国の禅僧、布袋和尚がそのモデルで、彼には予知能力があり、占いは百発百中だったといいます。
彼は施しを受けたものを何でもいれておく袋を持っており、それが「堪忍袋」と呼ばれていたそうで、「何でも受け入れる=寛容」という事で、我慢の象徴となったようです。
ちなみに大黒様が持っているのは「福袋」です。
一方は富の象徴で、一方が我慢の象徴では、さすがの布袋さんも堪忍袋の緒が切れてしまうかもしれません。
[クルクミン] 2004/9/15
アルツハイマー病は、「アミロイドベータ」という物質が脳内で繊維状に集結し、その毒性によって脳細胞を破壊することによって起こる病気ですが、香辛料のターメリック(ウコン)に含まれる「クルクミン」という成分が、アミロイドベータの繊維化を阻害し、アルツハイマーの予防効果があることが、金沢大学教授の山田正仁氏らの研究で明らかになりました。
マウスでの実験のほか、アメリカ人よりもインド人の方がアルツハイマー病にかかりにくいなどのデータから実証されたそうで、治療法が確立すればノーベル賞ものの研究成果だそうです。
しかし「インド人=カレー」という公式は、研究者レベルで認識されているんですね。
僕は昔、母親に「辛いものばかり食べているとバカになる」と教えられて育ったのですが、どうやら逆のようです。
[なでしこ 2] 2004/9/14
なでしこをもうすこし。
ナデシコ科の花で、「撫(な)でたくなる可愛い子ども」のような花である事から、「撫子」と名付けられました。学名にはヨーロッパ最高神の名前が付いて「ジュピター(ギリシャ語でゼウス)の花」といいます。
日本ではハマナデシコやカワラナデシコなど、6種のナデシコがありますが、これらを総称して「大和撫子」と言うのだそうです。中国にある「唐撫子(からなでしこ)」と区別するためです。
花言葉も「貞節(美女撫子)」「長く続く愛情(河原撫子)」と女性的です。
先日、法制審議会で人名漢字として新たに追加された488字の中にも、「撫」の字が入っています。
今年の女児の名前は「撫子」で決まりのような気がしますが、僕はどうしても「なでしこジャパン」が頭に引っかかってしまいます。
[なでしこ] 2004/9/13
いまさらですが、日本女子サッカーオリンピック代表の「なでしこジャパン」が気になりました。
この名前は、今年5月に日本サッカー連盟(JFA)が一般公募したもので、「ドリームブルー」「ヤタガールズ」などの候補を退けて、神奈川県川崎市の長瀬元さんらが考えたのだそうです。
もちろん、美しい日本女性をたとえて言う「やまとなでしこ」から来ていますが、「大和(やまと)」は、狭義には北九州や畿内などの一部の地域を指す解釈があるため、日本全体をあらわす「ジャパン」をつけたのだとか。
「やまと」だけではなく、「なでしこ」の方もずいぶん拡大解釈されている気がしますが、スポーツをする人は皆さん素敵、ということで。
[摂氏] 2004/9/12
昨日の続きです。
摂氏は「℃」、華氏は「°F」で表しますが、これはそれぞれ「セルシウス(Celsius)」、「ファーレンハイト(Fahrenheit)」という、その基準を考えた人の名前から取られています。
「摂」と「華」は、それぞれ中国語での彼らの名前(セルシウス=摂爾修、ファーレンハイト=華倫海)の一文字目を意味しています。
華氏は、「健康な人間の血液の温度を96度、氷と食塩の混合物の温度を0度」と定め、その間を96等分したものが華氏1度としたのだそうです。生活に即した基準を、というのがファーレンハイトの考えでした。
それに対して、もっと厳密な基準をという事で生まれたのが摂氏で、これは「1気圧下で、水の融点(氷が解ける温度)を0度、沸点を100度」として、その間を100等分したものです。
その後、「融点を華氏32度、沸点を華氏212度」と定めて公式化したのが、昨日の変換式です。
ちなみに「融点を0度、沸点を80度」という基準もかつて存在し、レオミュール度(列氏)と呼ばれていました。
なにごとも、3つあると1つはダメになるものです。
[華氏911] 2004/9/11
マイケル・ムーア監督の最新作「華氏911」。
なぜこのようなタイトルが付いているのかというと、もともと1967年に公開された、「華氏451」という映画から取られています。
「華氏451」は、レイ・ブラッドベリ原作、フランソワ・トリュフォー監督の古典SFで、独裁政治に苦しむ近未来の国が舞台の物語です。
タイトルの「華氏451」とは、およそ摂氏233℃を指し、紙が燃え出す温度(発火点)で、物語の中で、思想統制のために行われている「焚書」を暗示しています。
このタイトルに、アメリカ同時多発テロの日付「911」を組み入れたのが「華氏911」というわけです。うまいネーミングだと思います。
ちなみに「華氏911」はおよそ摂氏488℃です(華氏=(摂氏−32)÷1.8)。
とりあえず今日はそういう日です。
[マッキントッシュ] 2004/9/10
アップル社のマッキントッシュは「リンゴ」のマークで有名ですが、あのリンゴは日本の「旭」という品種だそうです。
1811年にジョン・マッキントッシュという人物が、カナダの農場で栽培したリンゴの名前に「マッキントッシュ」という名前を付け、それ以来、カナダや北米地域ではリンゴの事を「マッキントッシュ」というそうです。このリンゴが日本の「旭」と同種なのです。
また、パソコンのマックのトレードマークのリンゴは一口分欠けていますが、あれは、「かじる」の意味の「バイト(Bite)」と、コンピュータの記憶容量の単位「バイト(Byte)」を掛けたものだそうです。
英語圏でもこういうダジャレがあるんですね。
[なぞなぞ] 2004/9/8
ちょっと面白いなぞなぞを聞いてきました。
戦後、占領統治下にあった日本で流行したなぞなぞだそうです。

「マッカーサー元帥は、なぜ日本の『へそ』といわれるのか?」

答えは下の日で。
[プラネット・パズル] 2004/9/7
ルービックキューブの解法を分かりやすく解説している「プラネット・パズル」というサイトを見つけました。
そのサイトによると、6面をすべてそろえるやり方を「レイヤー・バイ・レイヤー(LBL)方式」というのだそうです。
「LBL方式」には4つの手順があり、「クロス→F2L→OLL→PLL」というそうです。何だかカッコイイです。
それから、今更ながら、ルービックキューブの色は「青―白」「黄―緑」「赤―オレンジ」が表裏になっているという事も知りました。
僕は6面そろえられないのですが、高校の友人でうまい奴がいたのを思い出しました。
ルパンの次元大介に似ていたので「次元」と呼ばれていました。6面作り早かったです。



※上ののなぞなぞの答えです。
答えは「チン(朕)の上にあるから」です。「朕」とは天皇の自称で、当時の統治下における日本を揶揄するものでした。
あんまり、おもしろくなかったですか?
[防災ヘリ] 2004/9/6
「埼玉新聞」の今日の一面は、「さいたま除く政令市が保有 防災ヘリ のぞむ声に市は?」という見出しでした。
9月1日のさいたま市による防災訓練で、県防災航空隊所有の防災ヘリ「あらかわ」と「あらかわ2」が活躍していたのを見て、市民は「政令市。ヘリの一機ぐらいは持ちたいね」と、所有をのぞむ声が出たのだそうです。
なんでも日本の政令指定都市13市の中で、さいたま市だけが防災ヘリを所有していないのだとか。
新聞記者はさっそく、さいたま市長の相川宗一氏に話を聞きます。
結果、1機8億、維持費に年3億かかる事を指摘され、「時期が来たら検討するよ」と一蹴されてしまいます。
何だか、数人しかこの件に関わっていないような記事を、トップに持ってきてしまう「埼玉新聞」、僕は好きです。
[国民栄誉賞] 2004/9/5
内閣総理大臣が、「広く国民に敬愛され、社会に明るい希望を与えることに顕著な業績があった方に対して、その栄誉を讃えることを目的」として表彰する賞が「国民栄誉賞」です。
国民栄誉賞第1号は、1977年の今日、当時の福田赳夫総理によって「ホームラン本数世界一」を達成した巨人軍の王貞治選手に贈られました。
そのため今日は「国民栄誉賞の日」となっています。
今までの受賞者は15人。2000年のシドニーオリンピックでマラソンの高橋尚子選手に贈られたのが最後です。
今年もオリンピックで活躍した柔道の谷亮子選手や野村忠宏選手が候補に挙がりましたが、「乱発」「内閣の人気取り」等を理由に見送られました。
人気取りなのは初めから分かっていますから、ドンドンあげちゃえばいいのに、と思ったりします。
浦沢直樹氏のマンガ「YAWARA!」でも、主人公の猪熊柔は最後、もらってましたよね?
[リヒタースケール] 2004/9/4
地震の規模を示す「マグニチュード」ですが、これはもともと1935年にアメリカの地震学者であるリヒター博士が発案したもので、英語では「リヒタースケール」というそうです。
アメリカ人などに「マグニチュード」といっても通じず、「リヒタースケール」と言わなくてはなりません。
ちなみに「マグニチュード」は、英語では「一等星」「六等星」などの星の明るさを指す言葉だそうで、一等星は六等星の100倍明るいという基準です。
アメリカ人が「あの星はマグニチュード6だ」などといっても、ビックリしてはいけません。
[ハーゲンダッツ] 2004/9/3
世界的に有名なアイスクリームメーカーである「Haagen-Dazs」ですが、もともとは1961年にアメリカ・ニューヨーク州のルーベン・マタスという人が始めたものです。
「Haagen-Dazs」という名前は、特に意味はなく、マタス氏が「北欧のイメージ」で勝手につけた名前だそうで、実際に北欧にはそんな地名も、人名もないそうです。
また、現在ハーゲンダッツのアイスを実際に作っている工場は世界に三ヶ所しかなく、フランスのアラス工場、アメリカのトゥラーレ工場、そして日本の群馬工場です。
「グリーンティー」とか「アズキ」とか、やたら日本人好みのアイスばかり出すなあと思っていたら、群馬で作っていたんですね。ちょっと興ざめでした。
[五つ子] 2004/9/2
1981年の今日は、東京都で初めて生まれた五つ子、山下朝(はじめ)、翼(つばさ)、緑(みどり)、光(ひかる)、都(みやこ)さんらの誕生日です。今日で皆さん23歳ということになります。
日本テレビの特集でよく知られている五つ子ですが、彼らの名前は、「東京都歌」の歌詞から取られているそうです。
以下、その歌詞です。
「朝みどり 澄みたる空に/飛ぶ鳩の 白き翼も/おのずから 平和のしるし/生産の力にもえて/大東京/今日も明けゆく」
「光」と「都」がない、と思ったら、2番の歌詞で「新しき 政治の都」「育てゆく 自由の光」という部分がありました。
イージーなネーミングに思えますが、なかなかいい選択かもしれません。
ちなみに日本で2組目の五つ子、鹿児島の上木(うえき)一家は、長子(たけこ)、寿人(ひさと)、三世子(みよこ)、界造(かいぞう)、一枝(かずえ)という名前です。今年で皆さん24歳。
これは、鹿児島県徳之島の泉重千代(いずみ・しげちよ)さんが同郷だったことから、「長・寿・世・界・一」の五文字をそれぞれ折り込んだのだそうです。
三世子さんや界造さんがちょっとあわれな気がしますね。絶対「ルパン」とか「ライダー」とか言われてそうで。
まあ、五人もいっぺんに名前を考えなくてはならない親の苦労もちょっとわかります。
[スリッパ] 2004/9/1
「スリッパ」は日本で生まれたものです。
明治の日本で、靴を履いたまま家に上がる西洋人に何とかしてもらおうと、徳野利三朗という人が「上靴(うわぐつ)」というものを考案し、家に上がる西洋人に、靴のまま「上靴」を履かせる事で解決をします。
「上靴」は靴のまま足を滑り入れるだけで履けるので「slip(すべる)」という英語から「スリッパ(slippers)」という言葉に変わります。
部屋の中で足が汚れないように履くのではなく、客の足で床が汚れないようにするために生まれてきたという事です。
そう考えると、よその家でスリッパを出されるという事は、それほど自分の足が汚いという事になってしまいます。
昔から僕はこういう感覚があって、スリッパが好きになれませんでしたが、歴史的な裏付けがあったわけです。




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